バイエルン州立歌劇場バックステージツアー
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ここ数年のヨーロッパでの写真が入ったSDカードは、
今見直しても「海外旅行を堪能してるよね、これ」と思う遊びっぷり、
毎度毎度滞在するミュンヘンで、主だった観光スポットを見尽くして
毎回、今回はどこへ行こう、どうやって時間を過ごそうと悩むのですが、
そんな”退屈”がまったく感じられない写真ばかり入っています。
そのSDカードの中から、前回に続いてバイエルン州立歌劇場の写真をネタに
オペラの話をまたしても続けたいと思います。
……ミュンヘンで何をすれば良いか、いいアイディア教えて下さい!
ミュンヘンで何度もオペラを見ていても、なかなか参加出来なかった
バイエルン州立(国立)歌劇場のバックステージツアー、
毎日やっている訳でもなく、開催日に滞在日が重ならないと行けず、
しかもチケットの購入が分かりづらい!
今は立派なチケットセンターが国立劇場・ナツィオナルテアーターの
裏手に出来て、その脇にあるシアターショップで
実はこのバックステージツアーの予約をやってるんですが、
ショップ自体が閉まってる時もあって、とにかく買いづらい。
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で、なんとか念願のツアーに参加できた時の話です。
トップの写真がツアーの入り口。
これまた分かりづらい!
ナツィオナルテアーター裏手のいくつかある、いつも閉まってる入り口の1つです。
ここかなぁ?と人が集まるまで周辺をウロウロ。
子供も!?とおもったら、チビちゃん達はたまたま居ただけでした。
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バイエルン国立歌劇場のナツィオナルテアーターと言えば、
パリの新オペラ座にキャパは抜かれたとはいえ、世界屈指の巨大劇場。
そして、世界最大の巨大ステージが複数あって、
郊外の倉庫には1つの町のように、各種工房があるのも有名です。
めっちゃ見たいじゃないですか!
裏手から入ったので、階段はシンプルですが、期待が高まります!
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いつもはチップの必要なクローク、人がいないので
個々人でテキトーに荷物や上着を置いて行きます。
やっぱ巨大だわー。
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バイエルンで観劇されたかたなら見覚えのある場所を通過します。
この一見、質素なのが各フロアごとにある休憩スペースとトイレです。
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正面方向に回って来ました。
このエリアはかなり豪華な内装です。
今は以前程ではなくなりましたが、
座席の平等感に反して実際のバイエルンの劇場は保守の殿堂、
ウィーンは割と観光客にもオープンで、パルテッレとかじゃなきゃ
割とラフな格好でも平気だったりしますが、ここの方が視線が痛い。
そして以前は良い席のチケットを持っていないと正面から入りにくくて
立ち見席なんかだとマクシミリアン通りのドアの1つから
長い長い階段を上がって行き、その間一度も華やかな格好の客と会わない
かなり階級社会を実感できるような仕組みになっていました。
最近は立ち見でも正面玄関から入れますよね。
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ホワイエなんかも見ますが、実際にここで観劇する事が多い人には
まったく興味のない場所です。
…えー、実は、このバックステージツアー、撮影禁止でして
こんな当たり障りのない、誰でも普段目にする場所しか
写真に撮れなかったのです。 せっかくエントリ起こしたのに意味ない…
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思い出しつつ、文字だけで書きますと、
あの巨大ステージは、やっぱり日本人の足ではかなり移動が大変でした。
アレを行き来するだけで、歌手は相当大変だと思いました。
全部を見せては貰えませんでしたが、同じサイズのステージが3つあって、
メインステージは3つの部分に別れていて、
更にはその部分舞台と同じ広さの7つの移動床があり、
場面転換の際には、この巨大な床が移動するという大掛かりな仕組みです。
これがあるから日替わりで演目が組めるんですね。
メインステージと一部しか見られませんでしたが、ホントに広かった!
この日は自分が前日だったかに見た「リゴレット」のセットがあって、
あ、やっぱりこんなにちゃっちいのか、と確認しました。
最近のバイエルンって、シンプルすぎるんですよね。
あの「ローエングリン」なんかみたいに(白鳥の騎士はTシャツです。
ヒロインのエルザ姫は三つ編みにTシャツにサロペットです。
騎士は白鳥が引く船に乗って現れるのではなく、
白鳥の人形を持って歩いて来ます。ただの変な人です)。
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そんなシンブルなセットが多い中、超巨大なシャンデリアが2つあります。
観客席にあるあの超巨大シャンデリアではなく、舞台装置です。
舞台のセットなのに巨大なシャンデリア、1つは「こうもり」のもの。
そしてもう1つが「椿姫」のもの。 昨日の話題と繋がりました!(笑)
古典的な演出と衣装とセットのこれらのプロダクトの装置がデカい。
個人的にはヴィルヘルム・テルの円柱がどれだけ大きいか見たかった!
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衣装や小道具では「ばらの騎士」の衣装を見せてくれました。
ツアー参加者の女性が「オクタヴィアン!」と言ったのですが、
いや、ピンクの花柄の服だし。と、
手を前に出してお盆を持っている感じで、チョコチョコ歩いてみせたら
ガイドの女性が「そう!それ!!」と褒めてくれました(笑)。
あの子、なんて呼ぶのか思い出せませんが、
ここではモハメットではなかったように思います。
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貴賓席、ミッテルロージェの入り口。
なんと、この日、ミッテルロージェに入ったら
舞台ではソリストがリハでアリアを歌い出しまして、
一曲まるまる特等席で、この何人かだけでシェアという
とてつもない贅沢体験ができました!
ツアー自体は小一時間程度だったと思いますし、正直、
まったく見足りないツアーでしたが、巨大舞台を見れただけでも
参加の価値はありました。 また見たいけど、面倒だな〜
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おまけ:
たまたま乗ったミュンヘン〜ウィーン間の国際特急の名前が
「Der Rosenkavalier」で、「ばらの騎士号?シュトラウスの?」と
後で考えれば、ミュンヘン出身のシュトラウスが作曲した
ウィーンを舞台にしたオペラのタイトルという、なるほど、
なネーミングだったことがきっかけになり、
シュトラウスの「ティルオイゲンシュピーゲルの愉快ないたずら」が
子供の頃に大好きだった事もあって「ばらの騎士観たい!」と
無謀にウィーンに出かけ、長時間並んで立ち見席のチケットをゲット、
人生で初めて観た「ばら」がなんとクライバー指揮のウィーンだったという
不幸な私にとって、「ばら」のクイズは外す訳には行かないんです!
しかも、バイエルンで、だし!
クライバーで、ウィーンで観た「ばら」を越える演奏には
その後一度も出会えていない、
4時間も費やして、それでもいつも満足できない不幸を今も背負っています。
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