もう、通り過ぎちゃったの!?〜余部

浜坂駅
そろそろ海が恋しい季節になって参りましたね。
冬は冬でカニが待っている日本海ですが、
18きっぷっぽい夏の穏やかな海の風景もいいものです。

で、今日の話題はこの駅から始まります。
山陰本線の浜坂駅です。
3つ隣の駅はもう鳥取県という兵庫県の西の端、
ここは温泉、カニ、梨などが有名ですが、
もちろん鉄的にはもっともっと好物が近くにあります。


前々から泊まりたいと憧れていた、日本一の高温の温泉、
湯量豊富な湯村温泉に女ばかり3人で泊まった翌日の事です。

浜坂駅は小さな駅ですが、窓口だってちゃんとあるんです。
駅前にはしっかりカニの絵もありますね。
しかし暖簾がなんともレトロです。
「濱坂驛」と書かれていますが、これを見ると何故か
駅弁をイメージしてしまうのはカニの刷り込みでしょうか。

浜坂駅ホーム
このあたりは山陰本線の中でも列車本数が少ないので
1時間半に1本程度なんですが、行き違い(列車交換)もあるので
こうやって両方向に列車が居たりして。
鳥取行きはアルミボディにカラーラインですが、
城崎温泉行きの方は例の赤い車両が。
うんうん、やっぱりこの赤いヤツじゃないとね。

浜坂駅ホーム2
てな訳で、今日の乗車はもちろん城崎温泉方面。

久谷を出発し、暫くすると車内は一種独特の雰囲気に。
ほとんどの乗客がざわざわ落ち着きません。
うろうろと歩き回る人も見られますし、
進行方向右側の座席に座っちゃった人達は
窓を求めてドアの方へ行ったり、
前後の貫通扉を占拠する人達も居たり…

もちろん私もカメラをしっかりスタンバイ。
何度も通っている路線だけれど、
車で城崎温泉に連れて来てもらった時は、
ついでに寄ってもらって、下側から散々撮影しましたが
それでもやっぱりついついカメラを手にしてしまいます。

ところが、私の連れの2人はなんかうわさ話が佳境らしく
声をかけても生返事しか返って来ません。
…なんで旅先までもそんな話で盛り上がんの?
せっかくなんだしさ、景色でも見ようよ。
とか思っても、まあ、一応声はかけた。
私の世界に戻らせてもらおう。

餘部駅を出発した列車はまもなくそこに差し掛かります。
車窓から鉄橋
かたんかたん、かたんかたん、
細く、長く、高い高い鉄橋の上。

車窓から海
お天気も良くて、青い海が眼下に広がります。
車内のあちこちから歓声や嘆息が聞こえて来ます。

赤い美しい橋の上を、小さな赤い列車が走る姿を
外から見るのもとても美しいのだけれど、
もうその姿は半分、見る事ができなくなってしまいました。

山陰本線ハイライト中のハイライト、
余部橋梁(あまるべきょうりょう)、または余部鉄橋。
橋の架け替え工事は来年度に完成する予定です。
橋の上からの眺めは変わらなくとも、橋の姿は一変します。

かたんかたん、
列車は鎧駅に到着しました。
ここはかつて18きっぷのポスターにもなった駅です。
車内は今まで異常なテンションだったのが、一気に緩みます。
口々に感想を語りながら自席に戻って行く人達、
かぶりつきの先頭から帰って来た人達、
急に賑やかになった車内に、ふと気づいた同行者達が聞きました。
「何? なにかあったの?」

いや、だから今、余部鉄橋通ったトコ。
「えええーーーーー! なんで教えてくれなかったの!?」
いやいや、言いましたって。
おしゃべりに夢中になっている女性には
余部鉄橋の魅力も敵わなかったようです。

香住駅
でも食べる事はおしゃべり並みに大好きなようで、
か●道楽の看板のような巨大ガニが「カニ迎」してくれる
ここ香住で、いろいろと買って食べて行きま〜す。

.

余部についての他のエントリはまだまだありま〜す
あまるべ
あまるべ〜2
もういちど、かにはま

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カテゴリー: 旅の話, 日本の鉄道, 駅・施設 — 詠 10:40 PM  
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2 件のコメント »
  1. こんばんは!
    かたんかたん。
    今日の語りは特に、自分も列車に乗っているかのようで、どきどきしました。本当に素敵な場所ですね。
    鉄橋写真は、先頭か後方かの窓に張りつかれたんですよね!?私も時々張り付いてますが、ずっと張りついていいのかどうか悩みながら、子どもをダシに張りついてます!?
    お連れの女性の方の気持ち、わかります!
    絶景と楽しいおしゃべり、どちらも捨てがたいですから。

    ところで、>赤い列車が走る姿を…もうその姿は半分、見る事ができなくなってしまいました。
    そうなんですかー!?

    コメント by chibiroman — 2009 年 6 月 13 日 3:44 AM
  2. chibiromanさん、こんばんは〜
    お褒め頂いて恐縮です!そういって頂けると嬉しいです〜
    鉄橋も眼下の眺めも収めたいので走り回っていましたが
    結構皆さんも同じようにうろうろうろうろしていました。
    普通の女性グループでもカメラ持って移動していましたから。
    多分、アレ、鉄橋部分ではゆっくりと
    速度を落としてくれているんではないかと思います。

    現在新しいコンクリの橋脚がほぼ同じ高さまで建っています。
    http://www.town.mikata-kami.lg.jp/cgi-bin/odb-get.exe?wit_template=AC020000&wit_oid=icityv2::Contents::1898&TSW=ktpcs
    こちら↑が地元の自治体の工事状況ページです。
    もうダメです。もうあの美しい鉄橋の姿は…ですね。

    コメント by 詠 — 2009 年 6 月 14 日 6:56 PM
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