ヨーロッパの夜行特急〜ユーロナイト
先日、夜行列車の話をちょっと書きましたが
今日はそれのオマケ話です。
例によって、ひどい写真を載せています。
旅行の記事を書こうと昔考えて、そのまま放置してあった写真を
たまたまハードディスクから見つけました。
真っ暗で良く分かりませんが、ミュンヘン中央駅です。
そこに入線して来たのは、DB(ドイツ鉄道、旧ドイツ国鉄)の
マークを付けた機関車に引かれた夜行特急、ユーロナイトです。
ヨーロッパの優等列車の多くは、一つ一つに列車名を持っています。
「ひかり」とか「こだま」とか「あずさ」という感じでは無く、
同じ区間を走るものでも、時刻が違えば別の名前になります。
その名前は主に作曲家や画家、神話の登場人物が多いのですが
多くはその走行区間にゆかりのある名前になっています。
写真の列車はユーロナイト268、カールマーン・イムレ号。
ミュンヘン中央駅からザルツブルク、ウィーンを経て
ハンガリーの首都ブダペストの東駅を結んでいます。
この列車名になっているカールマーン・イムレというのは
オペレッタの作曲家、エメリッヒ・カールマンのハンガリー名です。
実は私はこのカールマンの大ファンでして、
ウィーンに一カ月滞在した際は、
その月にフォルクスオーパーで上演されたカールマンの演目の
1日を除いてほぼ全てを観に行った程です(笑)。
行かなかった日は多分、オペラの方に行っていました。
カールマンはハンガリー出身で、ウィーンで活躍したので
この区間を走る列車に相応しい名前として採用されたのですね。
23時19分にミュンヘンを出て、1時16分にザルツブルク、
4時16分にウィーン西駅に着、4分後にウィーンを出て
5時21分に国境駅のヘギシャロムに着きます。
ここで交替や機関車の付け替えをして?5時38分発、
7時48分にブダペスト東駅に着きます。
例によってブカレスト行きの列車と併結されています。
編成は1等寝台、2等寝台、
クシェット(2等簡易寝台)、2等座席車で、
その他、ブカレスト迄の2等座席車、
ウィーン迄のクシェット、1等座席車、2等座席車
(ザルツブルクまではD249として運行)……
スミマセン、もう頭がごちゃごちゃしています(笑)。
出発が遅くて、時間つぶしにも苦労するし
疲れている旅行者はとても眠たいのですが、
乗る車両はくれぐれもお間違えなく!
目が醒めたらルーマニアに居た、なんて事が無いように。
(ビザが無いのできっと国境で降ろされますが)
ではどうやってこの長大な編成から自分の乗る車両を見つけるか。
これです。
サボではなく、ドアにこんな紙がセロテープで貼ってあります。
EN268(ユーロナイト268) カールマーン・イムレ
ブダペスト東駅
↓ 途中経由駅 ↑
ミュンヘン中央駅
カールマーン・イムレEN269
帰りはユーロナイト269となるんですね。
この下の小さなプレートの赤い数字、
これが車両ナンバーで
指定券にはこの番号が書かれています。
別に261両編成な訳ではないですが、
この車両の個別ナンバーと思って下さい。
ちなみにこの貼紙に書かれている駅名ですが、
Budapesti Keleti pu.
はハンガリー語(マジャール語)で
ブダペシュティ・ケレティ、ブダペスト東駅と書かれています。
pu.というのはパーヤウドゥーバル(駅)の略です。
そして下のMünchen Hbf.は
ドイツ語でミュンヘン中央駅と書かれています。
Hbf.はハウプトバーンホフ(中央駅)の略です。
ブダペスト手前、トーマスクックに載っていない駅で停車。
ちゃんとカールマーン・イムレと表示されています。
にほんブログ村 女性鉄道ファン
←応援頂けたらがんばれます!
スポンサードリンク
作曲家の名前が列車名に付くなんて、さすがヨーロッパという感じですね。日本では、多分ないですよね・・・
それにしても、私にゃ東欧圏の旅行は無理っぽい。英語とイタリア語しかわからないから、略語なんかあった日にゃ絶対間違えそうです。
こんばんは、舞さん。
作曲家や画家の名前が多いのは、文化人の方が
何カ国も通る列車だと各国の気分を害さないからだと思います。
日本では文化人というと「みすず潮彩」ぐらいしかなさそうです。
現地の略語は、旅行しているうちに嫌でも覚えますよ〜
時刻表の段階でも結構覚えますしね。
イタリア語はほとんど分からなくて、ボルツァーノで
おかみさん達に何やら話しかけられた時(話されやすい…)
数少ない知っているイタリア語で「ノン・カピースコ!」
と言ったら、「あら、分かってるじゃない」みたいな感じで
一層あーだこーだ話しかけられました(笑)。