世界遺産2〜列車ではない乗り物ですが

ランゲラッケ
また、世界遺産の話題です。
と、言いますか、ここが世界遺産に登録されていると
今日知ったばかりのほやほやでございます。
大っ変、驚きました!
あんなので…!(失礼)

ちょっと変わった乗り物に乗っています。
昔、ドイツでお城に行くのに乗った事がありましたが、
全くの交通手段として使ったのは初めてでございます…


場所は、オーストリアとハンガリーの国境に位置する
ノイジードラー・ゼー(ノイジードル湖)。
広さはほぼ琵琶湖大、ヨーロッパの平原部にある
ステップ湖では2番目の広さだそうです。
水深が浅いと1mそこそこ、平均して2m前後しかないのですが
この深さゆえ、周辺は葦などの生え茂る湿地帯で、
ステップ湖という事もあって、様々な野生生物が住む場所で、
それがおそらく世界遺産登録の理由となったと思われます。

しかし、またここは歴史的にも重要な場所で、
東欧崩壊のきっかけとなった
「ヨーロッパ・ピクニック計画」の舞台となりました。
ここには以前、アイゼンシュタットへ行った事がありましたが
今回はそのもっと先、もっとハンガリーっぽさの残る
アペトロンと、その近くの国定公園ランゲラッケに
行ってみようか、とある日ウィーンで思い付きました。

アペトロンは戦後の国境を定める時、
住民投票でオーストリアへ帰属する事となった町、
逆にハンガリーになった町としてはショプロンが有名です。

.
とりあえずウィーンからノイジードル・アム・ゼーまで行き
バスに乗り換えてアペトロン迄行きます。
そこからランゲラッケ迄どのくらいの距離があるのか、
どの方向へ行くのかが分からず、馬車に乗る事にしました。
ランゲラッケはやはり自然景観と生物保護の為、
自動車の乗り入れは厳しく規制されていたからです。

行ったのは9月の中ごろ、観光シーズンは終わっていて、
全然人気がありませんし、観光ツアーらしいものもありません。
とりあえず、馬だから、と(笑)
乗馬学校の貼紙のある所に行き、例によって「すみませーん」。
訛りの激しいおじさんに上手く説明出来ず、
ただ単語で「馬車」「行く」「ランゲラッケ」とくり返すのみ…
なんとか分かって貰えて、ちびっ子が厩舎に案内してくれました。
そこで「リリ」という小さな馬ともう一頭にいろいろ装着し、
馬車に仕立ててくれました!

そこからぐるっとして2時間程かかったでしょうか。
小雨が降ったり晴れたりで、毛布を借りても寒く、
早く帰りたい!とか思ってしまいました(笑)。
おじさんも説明してくれているんですが、
言葉が通じないので、やる気なさげですし。
また、本物のハンガリー大平原を見て来た私にとっては
このミニ平原は小さく、また
「ハンガリー村」という感じにつくられた偽物の
はねつるべ井戸や葦の小屋がウソくさく思えてしまいました。

井戸なんでのぞくと地面が見えるんですよ。
70cmぐらい下に(笑)。

でもそこここに、本当に間近に野鳥が巣を作っていたり、
また親切に立てられた説明プレートのおかげで
鳥の名前や、作られたものがどういうものか知る事ができました。

…そうか、世界遺産か…

もちろん、私が行った時点では、世界遺産ではありませんでした。
今はきっともっと便利になっていて、
もっとツアーもあるんだと思います。

.
でも、いつも思うんですが、注目される前の方が
そのままの状態が残っていたりして、
本来の姿が見られる気がします。

ちなみにこの馬車、寮仲間と2人で折半しましたが
2時間程の行程で1人約2,500円でした。
ランゲラッケの入域料金?保護の為の寄付?も
その中からおじさんが支払ってくれました。
チケットと一緒に、薄いパンフレットも
管理所から貰って来てくれました。

しかしランゲラッケについて書こうと思って
Google検索したらえらい事になっていました…
(詳しくは検索してみて下さい…)

寒くて辛かったランゲラッケで一番感動したのはこれ↓。
虹
小雨が止み、雲の切れ目から日が射した時でした。
写真では2つしか見えませんが、実際には3重でした!
さすが平原です。
地平線から生える虹を見たのは初めてです。
ぐるっと180度、半円の虹全部が見えるんですよ〜

虹のシッポには宝が埋まっているといいます。
きっとこの小さな家は幸せな家なのでしょう。

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カテゴリー: 旅の話 — 詠 11:53 PM  
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2 件のコメント »
  1. ノイジードル湖が世界遺産とは知らなかったです。(^^ゞ
    地図で見るとウィーンから7~80km位?のとこなんですね。
    意外と近いんですね。
    そこで馬車で2時間ですか・・・。
    ウィーンの周辺って田舎なんですね~。(自然を大切にしてるのか・・・)
    3重の虹、私も見たことあります!(北海道なんで広いから。)
    小さな家に幸せが訪れますように。

    コメント by ポン・ション — 2009 年 3 月 13 日 11:44 PM
  2. ポン・ションさん、こんばんは。
    北海道だと十分、180度の虹、見えそうですね!
    調べてみると、2001年に
    フェルテー湖 / ノイジードル湖の文化的景観
    として世界遺産登録されたらしいのですが、
    なんと自然遺産ではなく、文化遺産でした!
    ハンガリーとオーストリアが入り交じった
    独特な雰囲気の地域ですし、
    それが保護すべき集落となったそうです。

    コメント by 詠 — 2009 年 3 月 14 日 12:00 AM
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