ノイジードル・補足
一昨日の記事、ランゲラッケという所の記事の補足です。
コメント中で補足してありますが、
このオーストリア東部の国立公園、
ランゲラッケを含むゼーヴィンケルは2001年に
フェルテー湖 / ノイジードル湖の文化的景観
としてユネスコ世界文化遺産に登録されました。
最寄りの集落はアペトロンという町です。
ウィーン南駅から列車でノイジードル・アム・ゼーまで
国鉄(ÖBB エーベーベー)で約40分、
そこからバスに乗り換えてさらに40分でアペトロンです。
この先はオーストリアのサイトで確認しました、
オーストリアの自然保護区でもある
ゼーヴィンケルは自動車乗り入れ禁止ですので、
車の人はアペトロンの駐車場に入れる必要があります。
アペトロンの集落からランゲラッケの入り口までは
約2km、徒歩で20〜30分です。
そこからランゲラッケの歩道にそってぐるっと回って
出口に来るのに約3〜4時間だそうです。
それがキツイ!という方は
ぜひ、私のように馬車を使って下さい(笑)。
「クッチェンファールト」と書かれている所がそうです。
間違ってもウィーンやザルツブルクにある、
美しい辻馬車、フィアカーのようなものはアリマセン。
クッチェンです。箱型馬車です。
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さて、このノイジードル湖(ハンガリー語でフェルテー湖)の
周辺地域が世界遺産になったのは自然ゆえにではなく、
ハンガリーとオーストリアの二つの国の間で
長い間育まれて来た、独特の集落の景観と暮らしぶりゆえの事、
アペトロンの集落も上の写真の様に、素朴でエキゾチックな風景です。
ちょっと画像を弄り過ぎて飛んじゃいましたが、
中央の水色の破風の家の煙突の上には、
この辺りの名物、コウノトリの巣が見えます。
春にアフリカから渡って来るコウノトリは、
煙突などの高い所に巣を作っていて、子育てをします。
あちこちでカタカタカタという嘴の音を立てています。
彼等は10月頃にはアフリカに帰るので、火を思いきり焚く時季には
居ないから焼き鳥にはならないのでしょうか(ひどい)。
ランゲラッケは湖や湿地や、アルカリ土壌の荒野が織り成す
中央ヨーロッパの原風景の一つです。
どう見てもオーストリアのイメージではない家。
多分、オーストリアの人にとってのハンガリーは
日本から見た中国のイメージに近いのではないでしょうか。
文化的に異なってはいるけれど、近い国。
歴史の中で様々に関係は変わって来たけれど、
前世紀の最後の記憶では(オーストリアから見て)
不幸な事に自国の統治下にあった外国。
オーストリアやドイツでごくごく普通にどこででも食べられる
グラーシュというシチューは元々はハンガリーのもの、
きっと日本でいえばラーメン的な食べ物なのかもしれません。
ハンガリー風といえば、ちょっとエキゾチックな感じを受けるのも
我々のイメージの中華××みたいな感じではないでしょうか。
そうするとアペトロン等、ブルゲンラント州は
長崎みたいな感じなんでしょうか。…違いますね(笑)。
近年、このあたりはずいぶんと急激な変化をしつつあるらしく、
それに対しての危機感から世界遺産登録となったようですね。
.
ちなみに、ノイジードル・アム・ゼーからのバスは
本数はかなり少ないのですが、
ちゃんと鉄道と接続するようになっています。
私が行った時はこんなバスチケットでした。
(これはノイジードル・アム・ゼーからアペトロン行き)
全然、鉄道旅行の話じゃ無くなってしまって恐縮です!
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