ドナウ川の生まれる所
皆様もドナウ川はご存じですよね。
ボルガ川に次ぐ長さを持つ、ヨーロッパ第2の大河で
東欧諸国など10カ国を経て、黒海に注ぎ込んでいます。
ドイツ、オーストリア、ハンガリー辺りを旅していると
このドナウ川には至る所で出会います。
また運が悪いのか、冬に行くと
異常増水している所によく出くわします。
ドナウ上流に沿ったローカル線に乗れば
氾濫原のようになった景色が続いたり、
レーゲンスブルクに行った時などは、
お目当ての”ドイツ最古のソーセージ屋”さんは
半分水没していて、窓からホースが突き出ていて
そこから排水の真っ最中でした…
もちろん営業はしていません。
そんなこんなで、ふと、
ドナウ川の一番上流に行ってみたくなりました。
そしてやって来たのはまたしても西南ドイツの黒い森地方、
カールスルーエを経て、ほぼ国境沿いに下り、
オフェンブルクからジンゲン行きに乗り換えるか、
ミュンヘンからならウルムかシュトゥットガルトまで行き、
トゥットリンゲンでオフェンブルク方面に乗り換えて
ドナウエシンゲンという所で降りると上の写真の館があります。
フュルステンベルク公の館なのですが、
入ってみると、泉の周りにぽつぽつと人が居るかもしれません。
この泉、ドナウクヴェレ(ドナウの泉)と言います。
広くドナウ川の泉源として知られている泉です。
この館の中の、この泉からドナウ川は始まっていたのです。
…
……
……なんてのはむろんウソでございます。
このお家はそう言って自慢していたようですが、
この泉にはブリガッハという川の支流が流れているのです。
では、本当のドナウ川の始まりはどこなのか。
ドナウ川の上流は2つに分かれていて、
この2つ、ブレークという川とブリガッハという川が
合流してドナウ川と名前が変わるのです。
ブレークとブリガッハのどちらが本当のドナウの源流か
ずいぶん揉めたようですが、若干ブレークの方が長いとされ、
フルトヴァンゲンの町の近く、
ブレークの泉という所(水たまりだそうです)が
晴れてドナウの泉源という事になりました。
ちなみにこの泉から100mほどの所にライン川の源流があるとか。
ところで、悔しいブリガッハの住民達は年に一度、
ブリガッハの源流の水を汲んでブレークの泉に来て、
その中にブリガッハの水を注いで、
自分達が源流だと満足したりするそうです(本当かな? 笑)。
このブレークの泉へはバスで行くこともできます。
しかしなんと言っても遠いのと、
列車が少ないのでブレーク川の源流に行くことは諦めて、
ドナウクヴェレを離れてちょっと歩いてみましょう。
ヨーロッパの冬は日が弱く、いつも夕方のようです。
なんだか冴えない景色ですね。
写真も傾いていますね。すみません。
何やら中洲のようなのがお判りでしょうか。
中洲のような所の片方がブレーク、片方がブリガッハです。
つまり、この淋しい景色の場所こそが、
大河ドナウの誕生の地なのです。
河岸手前に目を落としてみましょう。
なんだかまたお墓か標識のようなものがあります。
ひっそりと小さな石碑には、
ひっそりとドナウ、と書かれています。
2779というのはここから河口までの距離、キロ数です。
ドナウデルタという広大な湿地を形成しながら黒海に注ぐ、
その時まで、この生まれたての川が旅する遥かな距離です。
そしてその下の610。
これはここからブレークの泉までの距離という事ですが、
ちょっと長過ぎませんか、それ。
.
にほんブログ村 女性鉄道ファン
←応援頂けたらがんばれます!
スポンサードリンク
(ノ´▽`)ノオオオオッ♪
お嬢様、ドナウ発祥の地の写真を撮られたのでございますね♪
河口まで2779Km・・・。
ドナウ川って、大河でございますね~。(´▽`)
日本最長の信濃川は367Km。北海道最長の石狩川は268Km(3位♪)
石狩川の10倍以上でございますかぁ~~・・・。
ん?@(o・ェ・)ノ
ブレークの泉まで610Km・・・。石狩川の2.3倍・・・。
ブレーク川も、大河でございますね~。(´▽`)
2779+610=3389Km。
信濃川の10倍以上でございますかぁ~~・・・。
ん?@(o・ェ・)ノ
結局「ドナウ川」と呼べるのは2779Kmで良いのでございますか?
なんだかスケールが大きすぎて、想像出来ないのでございます。
※北にあるのがブレーク?南がブリガッハでございますか?
ポン・ションさん、こんばんは〜
えーっとですね、手前がブリガッハ、向こうがブレークです。
だから南側にあたる?西側にあたる?のがブレークです。
ドナウもラインも大河ですからねえ…
中流ぐらいを普通に川下りとかしていて、
ふと見ると川幅が800mとか900mありますしね。
ドナウと呼ばれる部分の距離ですが、
今は2800mを越えていると言われているようなのです。
この石碑が出来て以降に、従来泉源とされていた所より
更に奥から流れている事が判明したからだそうです。
上の写真で青い線があるのがラインとドナウの
おおよその場所なのですが、
ここに書かれていない河もドイツにはありまして、
ドレスデンのあるエルベとか、
ブレーメンのところのヴェーザーとか、
金融の中心地フランクフルトのマインなどあります。
このマイン川も500km以上ありますので、
信濃川の1.5倍ですね。
いずれにしろ、大陸サイズですね〜